ローマ生まれの私の友人はもともとはシチリア貴族の家系で、
代々、その家に引き継がれた数多くのレシピを持っています。
それは、典型的なシチリア料理だったり、
郷土料理をアレンジしたオリジナルの料理だったりと様々です。
素敵だなと思ったのは、80歳を超える彼女の母親が
趣味の水彩画を生かして、挿絵入りの手書きレシピを少しずつ描き、
1冊のレシピ本にまとめて二人の娘に残そうとしていることです。
そういえば、私が住むローマ郊外のアングイラーラという街でも
その地方にずっと伝わって来た、しかし、徐々に失われつつあった
郷土料理を、街の有志たちが集まって街の子供たちに残すべく、
1冊の可愛らしい料理絵本にまとめていました。
それは、地元の小学生たちに配られたそうです。
そんな人々がいる限り、
イタリアの郷土料理はこれから先も健在だと思い、
なんとなくホッとします。
つくることより、食べることの方が好きな私が言うのも
おこがましいのですが、
郷土料理やマンマの味がなくなり、どこに行っても
同じ味しか楽しめなくなったら、それはとても悲しいことですよね。
アッティコではそんなマンマがつくるイタリアの家庭料理教室を
開催しています!
イタリアの食卓で味わえる料理をあなたの家の食卓にも!
村上眞理『イタリア20州の家庭料理教室
アッティコ イタリア
村本幸枝