しばらくサルデーニャ旅行でローマを留守にし、停めたままにしていた私の愛車。
久しぶりに乗ろうとするとバッテリーが上がってしまいエンジンがかからない。
運転はできるもののメカにはトンと弱い私は、困り果てた末に
すぐそばにあったAutofficina(修理工場)で泣きついてみた。
すると、50歳すぎくらいの修理工のおじさんが、
自分の車のバッテリーとつないでエンジンをかけてくれた。
「quanto…?(おいくら…)」と、少し上目遣いで聞くと
「niente!(いいよ)」と言い、工場へもどって行ってしまった。
ラッキー!と心の中で思い(もちろんおじさんに感謝もし)ながら、
無事に車を動かすことが出来た。
さて、そして2日前のこと。
以前より気になっていたタイヤの空気圧を調べるべく
再び、この間のAutofficinaへ飛び込んだ。
しかし残念なことに、そこにはタイヤの空気圧を調べる道具がないとのことで
近くにあるGommista(タイヤ修理工)を教えられた。
Gommistaへ行くと、30歳くらいの若いお兄さんが登場。
いつも以上の笑顔で「Buongionro!(こんにちは)」と挨拶してみると、
感じよく笑顔で返事が返ってきた。まずは一安心。
タイヤ4つともに空気を入れてもらい、5分とかからず作業終了。
今度もとびきりの笑顔で「quanto ti devo dare?(おいくらお支払いしましょう
か?)」
と聞いてみたところ、これまた「niente,niente(いいから、いいから)」と
笑顔で返事がもどってきた。
結局AutofficinaでもGommistaでも支払いなしで済んでしまった!?
イタリアで困ったときは、泣きそうに訴えるか、飛び切りの笑顔でお願いする
か、
相手をみて使い分けに限ります。(ただし、女性限定)
アッティコ・イタリア
田中裕子