イタリア式『日中韓』人の見分け方

東洋人と見れば『チネーゼ(中国人)!』と言われる
時代はとっくに終わり、今ではイタリア人の中にも、
日本人、中国人、韓国人を立派に見分けられる人が多くなりました。

『あそこにいるのは日本人かしら?』という私に対して、
『いやいや、あれは韓国人だと思う』なんて返す、
ツウなイタリア人もいるくらい (苦笑)。

彼らはいったいどのように『日中韓』を見分けるのでしょう?
『なんで分かるの?』という私の問いに、

『中国人は服装でわかる。お洒落を装っていても今イチ』
(ふむふむ、確かにブランド品を身につけていても、
これブランド品でーす、という派手な分かりやすいデザインを
好んで買っているよう)

『韓国人はレストランでのマナーが頂けない。
テーブルの上はおろか、彼らが去った後は、テーブルの
下にさえ海老の尾やらムール貝の殻やらが、散乱している』
(韓国ではこれはマナー違反ではないという話も聞きました、本当?)

『日本人は値切らない。中国人は高級ブランド店でも値切る』
『日本人は道ばたでつばを吐かない』等々。

ここまで言っちゃうと自我自讃になってしまいますが、
日本人は穏やかな人が多い、というのが多くのイタリア人の意見。
攻撃的じゃないし、無理難題を押し付けないし(逆にもうちょっと
押してもいいのに…と思うこともありますが)、テーブルマナーも
美しいし…と、イタリア人の褒め言葉は続きます。

でも『頂けないことがひとつだけある』ということも耳にします。
(他にもあるかもしれないけど)

それは、女の子の歩き方。
通りを歩いている東洋人の女の子を見るとすぐ日本人だ!と
分かるのはその歩き方の特徴にあるのだそう。

ヒールを履いていてもブーツでも、とにかく地面を靴で
ずるずると引きずりながら歩くというのが、その特徴。

それに、せっかく高い ピンヒールを履いて細くすらっとした
足を出していても、膝先行歩き (かかとから靴をまっすぐ地面に
落とすのでなく、膝が前に出ている歩き方)の子が多い。

そして、内股に歩くのが多いのも日本人の女の子の特徴なのだとか。

私は韓国人、中国人の友人がいないので、それが日本人特有の歩き方
なのかどうかは分かりませんが、イタリア人の友人(数名)曰く、
日本人の女子だけに見られる現象だそうです。
(着物のときの歩き方ですよね。着物文化から来ているのかな?)

残念なことにあれはイタリアではとてもカッコわるく見えちゃいます。
とくに誰かのお宅 (マンションの2階以上) に呼ばれたときなどは
そのように家の中を歩くと階下の人に響いてしまうので絶対にNG。
(イタリアの家は土足で入りますから)

もうひとつ、とくに日本の男性に多いのがスパゲッティなどの
麺類を音をたてて食べること。イタリアだけでなく、欧米では
食事をする際に音をたてるのは御法度。

穏やかで、控えめで、優しく、マナーも常識もある、
と、ここまではOK。カッコいい紳士・淑女まであと一歩です!

どこに出ても恥ずかしくない、
素敵でカッコいい日本人が増えますように!

アッティコ・ローマ
村本幸枝