先日、ローマで日本人の友人と話しをしていたら
たまたま出たのがローマでの日本人スリの話し。
その頃、私はちょうど日本に帰国中だったのですが、
朝のワイドショーでその事件に触れていたことを
思い出し「そうそう、それ、日本のテレビで見た。
事の真相は?」と尋ねたところ。
なんでもその彼(スリ)は地下鉄A線のバルベリーニ駅
とレプブリカ駅間を仕事場(?)としていたらしい。
防犯ビデオの映像からすでに警察に目をつけられて
いたとのこと。捕まった日は地下鉄の乗客が持って
いた携帯電話を盗み損ね、御用となった模様。
地元の新聞記事によると捕まったスリは35歳、
スキンヘッド、痩せて鋭い目つき。
本人がそう言ったのか、誰かがつけたのか、
通称「地下鉄の忍者」(苦笑)。
トラステヴェレ地区の留置所に拘束されているそう。
同事件に関して在イタリア日本大使館はノーコメント
のようですが、地元紙によれば、彼は福島県出身で
津波の被害直後、イタリアへ渡ったのだとか。
ジプシーたちとつるんでいたという説もあり。
福島県出身ということと、スリをした、ということ
にまったくの関連性はないようですが、イタリア人
の友人曰く「きっとショックで何も信じられなく
なっちゃったのかもね…」。
いやいや、それとこれは関係ないでしょ。
それでは福島で頑張っている人たちに失礼ですと、
強く訴えた私。
それにしても、これが「日本人」でなく、
例えば…「●●人」とか「●●人」だったら
(各々ご想像で)話題にもならないんだろうな〜。
そう考えると、単なるスリ事件で地元の新聞にも
取り上げられる日本人って、やっぱり正直者で
優秀な民族って思われているからなのね!
それとも、意外性の落としどころは、
いつもは被害者なのに今回は加害者だったから?
アッティコ・ローマ 村本幸枝