有名ブランド店が並ぶミラノの目抜き通り、
モンテナポレオーネ通りを中心とする
商業エリアを車両通行禁止にし、
完全歩行者専用エリアにしようではないか、
というミラノ市の提案に対し、
猛反対するのはモンテナポレオーネ通り協会会長の
クラウディア・ブッチェッラーティ氏。
イタリアの主要都市では最近とみに大気汚染が問題になっており、
車両交通規制や自転車利用の促進など、各都市が試行錯誤しながら
様々な対策を練っています。
とは言え、人口増加や交通機関の発達以前に形成された街の建物を壊して、
あらたな都市開発をするというわけにもいかないイタリアでは、
人々の移動手段が限られ、どうしてもマイカーに頼らざるを得ないのが実情。
200m先のタバコ屋にタバコを買いに行くにも車を使うと
言われているイタリア人ですが、車に乗り馴れていて、
公共交通機関を利用したがらないイタリア人の
メンタリティーがさらにマイカーの利用に拍車をかけています。
モンテナポレオーネ通りはメイド・イン・イタリーの看板を背負う
ミラノで最も重要な通り。ミラノにとっても重要な収入源である周辺を
車両通行禁止にしたら売上が下がるのでは、と協会側は懸念しています。
何の対策も打ち出さずにただ車両通行禁止にするのではなく、
その代わりとしてショッピング通りを巡回する電気小型バスを導入したり、
駐車場探しで無意味に走りまわる車を減らすために、
パーキングエリアの増設を考えてほしいというのが、
ミラノ市民のコメントです。
アッティコ・ローマ
村本幸枝