イタリアは日を追うごとに少しずつ涼しくなってきました。
私はイタリアでよく雑誌やテレビの取材に同行します。
電話や取材中のイタリア人との会話で頻繁に口にするのか、
「オ・カピートってどういう意味ですか?」とよく聞かれます。
「オ・カピート Ho capito」は「分かりました」の意味。
英語で言うところの「I see」になります。
音として日本人の耳に入りやすいのか、
私の母も「オ・カピート」だけはすぐに覚えてしまいました。
イタリア語を話している時は頭の中がイタリア語モードになって
いるので、日本語との関連性を考えることはありませんが、
「さっき、イタリア人が●●●って言ったんですが、
それってどういう意味ですか?」と尋ねられてはじめて
「なるほどね」と、思うことがよくあります。
例えば、
「桑」→「クア」→ここ
「死んだ子」→「シンダコ」→市長
「根比べ」→「コンクラーヴェ」→教皇選挙枢機卿会議
「ポイ」→「ポイ」→それから
「ペロ」→「ペロ」→でも
先日、いっしょに仕事をした写真家は「根比べ」がとても
気に入ったようで、伊人アシスタントに「私、イタリア語
少し分かるのよ。聞いて、聞いて!」と言いながら…、
写真家「えーと、何だけ、ほら、あれあれ。あっ、”肝試し”!」
アシスタント君「…..???」
私「違いますよ、キモダメーシなんてイタリア語ありませんよ」
写真家「あっ、そうだ! “根比ーべ!”」
アシスタント君「(いずれにしても目をぱちくりさせて)???」
そりゃーそうです。
イタリア語が分からない日本人がいきなり
「教皇選挙枢機卿会議」なんて言葉を口にしたら
誰だって「???」になりますよね。
アッティコ・ローマ
村本幸枝