映画祭で賑わうヴェネチア。
先日はマドンナが登場し、詰めかけたファンで大騒ぎに
なったようですが、プレゼンした映画の方は今ひとつ、
というか、ブーイングだったとか…。
さて、映画祭期間の昨年のヴェネチアと、
同時期の今年のヴェネチアにはある違いがあります。
それは、今年はヴェネチアに滞在するのに税金がかかること。
今年1月からローマに導入された滞在税。
ローマ市在住以外の人に対して一律にかかるので、
仕事でローマ市内のホテルに滞在することがある私も
課税されます (ローマ県住まいだけどローマ市ではないから!)
フィレンツェもローマの後追いをし、7月から導入。
そして、『ヴェネチアよ、お前もか!』
というわけで、8/24からヴェネチアにも滞在税がかかることに。
徴収係はホテル。
チェックアウトの際、彼らが滞在税を計算し税金を徴収する
のですが、ホテル側はけっこう反対&抗議していたようです。
でも、御上には逆らえませんからね…。
いったん整理をしますと…
<ローマ市滞在税>
最長10泊までの課税で1泊1名につき、
1〜3ツ星ホテル滞在の場合2ユーロ
4星以上のホテル滞在の場合3ユーロ
ついでに市営美術館の入場料にも入館料の他1ユーロ加算。
<フィレンツェ市滞在税>
最長10泊までの課税で1泊1名につき、
ホテルの星の数=ユーロが課税となります。
つまり、3ツ星ホテルなら3ユーロ、5ツ星なら5ユーロ。
(わかりやすいって言えば、わかりやすい?…苦笑)
キッチン付きのレジデンスはランクによって1泊2〜4ユーロ。
アグリツーリズモは1泊1〜3ユーロ。
豪華ヴィラご宿泊の場合は1泊4ユーロ。
<ヴェネチア市滞在税>
最長5泊までの課税で1泊1名につき、
4〜5ツ星ホテル滞在の場合5ユーロ。
この金額を元に、ローシーズン(11月-2月)、ホテルランク、
市内の滞在地 (本島、離島、その他のヴェネチア市内) 、
滞在者の年齢によって最大50%までの割引が適応されるよう。
(計算が面倒くさそう…)
どの都市も10歳未満の子供、入院・治療目的での滞在は対象外。
また、11歳〜16歳の子供は半額 (ヴェネチアのみ) など、
市によって異なる多少の恩恵はあるものの、
これによって市側はかなり潤う模様。
ちなみにヴェネチア市はこの滞在税により向こう2年間で
5400万ユーロ (約62億円)の収入を見込んでいるとのこと。
もちろん、滞在税によって得た収入は、さらに旅行客の
皆さんに快くヴェネチアに滞在してもらうために利用する、
そうでございますが。。。。
個人的には見るからに財政が苦しそうなナポリとか
パレルモこそ、こういう税を導入すべきではないかと…。
でも、そうすると旅行客が激減するかもれいませんね…。
さらに、滞在税で得たお金の行方も危ういし…。
そして、ついにミラノも…
アッティコ・ローマ
村本幸枝