イタリアでは不定期に外国人へ滞在許可書を
発行することがあります。
毎回条件は異なり、年々、その枠は少なくなっていて、
審査も厳しくなってはいますが、イタリア政府はここ数年、
なんらかの形で毎年滞在許可の申請を受け付けています。
不法滞在の外国人が増える続けていることから、
それなら彼等にきちんと権利を与え、
税金を支払ってもらおうというのがその目的です。
昨年、滞在許可書のない外国人にビザを出す
という通達あったのは春頃でした。
その枠17万名に対して72万4000件の申込みがあったそう。
申込みをしなかった外国人も含めると
少なくとも650万人の不法滞在者がいるのでは、
と、イタリア統計局は発表しています。
不法滞在者の数は昨年に比べ、倍増しているとのこと。
人口と比較してもっとも不法滞在の外国人が多いのは
ロンバルディア州のブレーシャで、1000人の人口に対し、
32人の外国人不法滞在者が存在するとのこと。
ちなみに、国全体の平均は1000人に対し、10.9人だそうです。
100名の外国人滞在者に対するブレーシャの不法滞在者は13.5名だとか。
北イタリアに比べて外国人そのものの数は少ないものの、
不法滞在者の割合が多いのはカラブリア州やサルデーニャ州で、
サルデーニャのヌオーロは100名の外国人に対し、
35.5人の外国人が不法滞在をしているとのことです。
2007年の申請を受理した段階では、
イタリアは中道左派が政権を握っていましたが、
今年の選挙で与党は中道右派に変わったため、
昨年申請した人々に、今後滞在許可書がおりるかどうかは疑問ですが…。
アッティコ・ローマ
村本幸枝