ストで有名なイタリア。
それでも、一時期かなり減少したのですが、
最近になってあちらこちらで再びストが行われるようになりました。
その理由は物価の上昇、ガソリンの高騰、雇用条件の改善に対するもの。
12月上旬はイタリア全土の交通機関がストライキとなり、
ローマではタクシーまでもがストに入り、移動手段は自家用車のみ。
ローマの交通は1日中麻痺状態となりました。
続く12/10には運送業者たちが高速道路を占拠してストライキに入り、
食料やガソリンの運搬が滞り、パニック状態に。
12/10に運搬業者たちがストに入ることは
事前に国民たちに知らされていましたが、
いつ終結するのかがまったく不明だったことから、
ローマのガソリンスタンドでは翌日11日に
ほぼ全ガソリンが底をつきる有様。
スーパーでは牛乳や野菜、肉などの食料を買い込む人たちが押し寄せ、
品薄状態に。まるで70年代のオイルショックさながらの光景を
目にするようでした。
ガソリンの無駄遣いを避けるためか、はたまたガス欠のせいか、
13日(水)の時点で街なかの交通量はぐっと減ってしまい、
ローマ市内の道路はがらがら。
イタリアは車社会なので、出勤できない人も多々いたとか。
さらにバリラなどの食品工場は商品を出荷できずに工場は休業。
フィアットの工場も休業に追い込まれました。
ストは13日(木)に終了し、とりあえず問題は解決しましたが、
イタリアでは、とくに大都市では、
4日間におよぶパニック状態が続きました。
いっぽう、今回のストで明確になったのは郊外の強み。
大都市以外の街では地元で野菜や肉などの食料がある程度調達できるため、
大きな食料パニックが起きなかったようです。
ローマから30km程度の私が住むアングイラーラ・サバツィアでさえ、
品薄になることはほとんどなく、
ローマに比べ、食料確保はかなり容易でした。
やっぱりこれからは私のように田舎暮らしがいいのかも…。
アッティコ・ローマ
村本幸枝