昨日のイタリアからのメールでアッティコの田中裕子も
書いていましたが、すっかり冬景色になってしまったイタリア。
1月末なのだから、冬の様相で当たり前なのですが、
1週間前のトリノの気温はなんと27度、アンコーナ26度。
シチリアでは日光浴&海水浴を楽しむ人の映像までニュースで
流れていたのですから、異常としか言いようがありません。
私は火曜からプーリア州へ出張に出ていましたが、
翌日の帰路では、豪雨とヒョウに見舞われ、
一時はワイバーが追いつかないくらいでした。
そんな状況なので、途中で夕食を兼ねて休憩を取ることに。
Autogrill (アウトグリルはイタリアの高速道路のドライブイン)
では味気ないので、プーリア州とカンパニア州の間の出口で
高速を下りることに。
料金所のおじさんに「この辺で美味しいトラットリアは?」と尋ねたら、
「ちょっと先にダ・マリアっていう店があるよ」とのこと。
「そこ、美味しいの?」とさらに突っ込んだら、
「この間食べた時は食あたりはしなかったなぁ〜」とお茶目な回答。
で、ダ・マリア へ行くことに。
おじさんの言うとおりに道を辿っていったら、道路から外れた真っ暗な
砂利道に突入。灯りもないし、とても店があるようには思えず…。
もしかしたら、料金所もグルの追いはぎに合うのでは…、
今頃、料金所のおじさんが「二人送ったから後はヨロシク」なんて
電話で指示していて、行き止まりの暗い道で追いはぎが待っていたりして…。
追いはぎっていうのもかなり古くさい表現ですが、
イメージとしては追いはぎが出てくるような感じだったのです…(苦笑)。
あれこれと想像を膨らませながら、
同行してくれた友人と「どうする? 引き返す?」などと、
ぶつぶつ言いながらもグーグー鳴るお腹に負けてさらに進むことに。
そうしたら、ありました、ダ・マリア。
民家という感じのまさに想像していた家族経営のトラットリア。
フロアーにテレビがあって、
店のおじいさんがテーブルで客といっしょにテレビを見てしまうような、
となりでは孫が宿題をやっているような、そんな素朴な店でした。
加えて味も素朴。
二人でお腹いっぱい食べて27ユーロ。
ローマじゃ、一人分の食事代も出やしません。
「料金所のおじさん、疑ってごめんなさい」心の中で謝った私でした…。
Attico Italia 村本幸枝