ミラノからドキュメンタリー撮影に来日したクルー3名を連れ、
福岡、山口、松本、田原、東京、高尾山と各地を巡って
撮影を終えたのは先週末。
撮影中はイタリア人カメラマンが持って来た会話本
「旅行に役立つ日本語 capire e farsi capire in giapponese」
(I Frasari 社)を見て日本人スタッフ一同は大笑い。
帰り際に思わず「これ、記念に置いていってよ」と
彼にせがんで、いただいてしまいました。
さて、その会話本、
シチュエーションごとに分かれているのですが、まず、
「ナンパ表現(approcci)」とある項目。
○私の知っている人によく似ています。
Assomigli a una persona che conosco.
○踊りがすごくうまいですね。
Balli benissimo. etc…からはじまり、
「親密になる(conoscersi meglio)」では、
○ちょっとうちに寄っていきませんか?
Vieni su un momento?
○マッサージしましょうか?
Vuoi un massaggio? 等々。
そして、極めつけの「セックス編(sesso)」。
○ここを触って。
Toccami qui.
○これ以上はやめておきましょう。
Credo che dovremmo fermarci.
○肩の力を抜いてやろうよ。
Il senso dell’umorismo puo’ essere d’aiuto.
○とてもワイルドでした。
E’ stato intenso. 他、多数笑える例文が。
和訳にかなり問題はあるものの、
イタリア人が考え、彼等のメンタリティーのみを反映して
書かれたのが丸見えで大笑いです。
私と日本人スタッフの音声さん、ドライバーさんは、
「えっ〜、こんなこと言わないよね〜。
こんなこと言われたら、引くか、笑うかのどっちかだよね〜」。
さらに「トラブル編(problemi)」になると、
○他の人と付合っていますか?
Hai un altro/un’altra?
○彼女はただの友達です。
E’ soltanto un’amica.
など、色恋沙汰に関するものばかり。
日本人向けのイタリア語会話本だったら、トラブルの項目は、
「お湯が出ません」「排水口が詰まっています」
「お財布を盗まれました」となりますよね(笑)。
でも、結局、イタリア人カメラマンも監督も、
私が知る限りではこれらのフレーズは使わずに帰ったはず。
夜中にこっそり抜け出していなければの話ですが。。。
アッティコ・ローマ
村本 幸枝