フィレンツェの駐車場運営会社が
来年から妊婦または乳幼児を連れた母親を対象にした
特別駐車場の設置を予定している。設置場所は31箇所。
駐車スペースは赤い線で囲まれ、
子供を運ぶコウノトリのマークが目印となる予定。
今後の駐車場の区分けは、
赤い線→妊婦および乳幼児を連れた母親専用
黄色い線→身体障害者用
青い線→一般用 となる。
赤い線で囲まれた駐車スペースは、
立体駐車場の2階部分、監視カメラの近く
エレベーターや建物の出入り口付近、
と細かい面で配慮されている。
予定されている設置地域は、
フィレンツェ中央駅に6箇所、パルテッレで5箇所、
サンタンブロージョで4箇所、ベッカリア広場や城塞、
アルベルティ地区、レオポルダなど。
同社のアレッサンドロ・ロプレスティ氏は、
「今回のプロジェクトはほんのはじまりに過ぎず、
今後も市の要望に沿うようなサービス提供するつもり」と、
今回の新しい試みに対してコメントしている。
イタリア各都市の旧市街地は、
現代のような車社会になる前からの建物群によるもので、
エリア内にはほとんど駐車をするスペースがない。
そのために路上駐車を余儀なくされることがしばしばだ。
その上、地下鉄網が発達しているわけではないので車での移動は必須。
駐車スペースを確保するのに30分以上かかったり、
目的地から離れた距離に駐車せざるを得ないケースも多い。
今回の「母親のための専用駐車スペース」はそんな事情を考慮したうえで、
フィレンツェ市と駐車場運営会社によって実現に至ったようだ。
Firenze 中林紀子