ナポリの伊達男

日中はまだ30℃を超し、燦々と太陽が照りつけるナポリの街。
紫外線の強い日差しを肌に思いきり浴びながら、
これまたさらに熱くて濃いナポリの伊達男たちに囲まれ、
先日、2日間の取材を終え、ローマへ戻ってまいりました。

今回は俳優の峰竜太さんもご一緒でした。
60歳手前とはとても思えない鍛えたボディには
ナポリ仕立てのスーツがぴったりで。。。
紳士で優しく面白い! すっかりファンになってしまいました。

2日間と短い時間でしたが、メンズ服飾業界では名の知れた
C氏にも同行して頂きながらまわったナポリはまたひと味
違い、楽しいものでした。

ナポリはやっぱり奥深いですね。

私も撮影で幾度となく、ナポリ、しかも危ないと言われて
いる地区に入っていますが、外の顔と奥の表情がこれだけ
違う街は、イタリア広しと言えども他にはないと思います。

絶対にここには住めない…。毎回、ナポリを訪れる度に
思いますが、あの独特の刹那的な生き方とパワーには、
いつもどこか心を揺さぶられるものがあります。

代々続くスパニョーリ地区のパンツ専門仕立て屋さんは
ひと坪ほどの、ここは昭和初期? と思わせる自宅の一角で、
年代もののミシンとアイロンを使って、ほぼすべて手縫いで
今でもパンツをつくっています。

そんな職業があるんだと驚いたGillet (ベスト)を専門に
仕立てるジレッタイオ (じれったいよではありません…笑)
も紹介してもらいました。

C氏は街なかを歩いていても、通りを行き交う女性への
熱い視線によるアプリーチは怠りません (苦笑)。
もちろん、彼は妻帯者です。

『本当に女好きねぇ』
飽きれ顔で言う私に返ってきた彼の言葉は、
『女性は植物といっしょ』
『毎日、話しかけて水をやらないと枯れちゃうからね』

『世の中の女性にいつまでも美しくいてもらうには、
男のそういう努力が必要なんだ。それが男の役目!』

とくに40歳以上の女性には、
たくさんお水をやる(熱い視線を送るという意味ですよ!)
必要があるのだとか…(笑)。

この言葉には、いや参りました!
こういう哲学が背景にあるからこそ、
伊達男の雰囲気が自然と醸し出されるのでしょうね。

その後、私たちは日本で再会…続きはここをクリック!

アッティコ・ローマ
村本幸枝