12月後半のローマはぱっとしない天候が続いていましたが、幸運にも
年末・年始はお天気に恵まれました。
東南アジアで起きた惨劇では多くのイタリア人も巻き込まれ、今だに
行方不明となっている人が多数いるなかで2005年を迎えました。
そのため、大晦日にローマ市内の各地で上がる花火は自粛されました
が、それでもポポロ広場周辺には大勢の人々が繰り出したようです。
ちょうど日本からイタリアに遊びに来ていた友人一家は、ポポロ広場
近くのレストランでカウントダウンの夕食を終え、滞在先のヴェネト
通りにあるホテルへ戻るのに徒歩で1時間もかかったとか。
ちなみに通常なら15分で歩ける距離です。
タクシーはもちろん入れない状況だったので、やむを得ず徒歩で戻る
ことにしたようです。
大晦日の夕方、ナボーナ広場を散歩していたベルルスコーニ首相が
マントヴァから観光でローマに来ていた28歳の男性にいきなり襲いか
かられるという事件も年末・年始のニュースとなっておりました。
持っていた三脚で殴りかかったようですが、ベルルスコーニ首相は
幸い右のおでこに軽い怪我を負っただけに留まったようです。
その男性の行為に同調する国民がけっこういるというのが、イタリア
の現状を物語っております。
イタリアは減税に踏み切りましたが、その一方で今年からガスや電気
などの光熱費は2%の値上げ、福祉にも影響が出るのではと懸念され
ています。イタリアにとって、2004年はけっして良い年ではありませ
んでしたが、今年はローマの元日のお天気のように、すがすがしい年
であることを願うばかりです。
さて、2005年が皆さまにとっても、世の中にとっても、素晴らしい年
であることを祈りつつ、ローマから心を込めて「Buon Anno a Tutti!」
本年もアッティコで皆さまにお会いできることを願っております。