季節分からずのローマから

ほぼ3ケ月間の日本での滞在を終え、先週半ばローマへと戻ってきました。
空港に着いたら、あまりに暖かくてびっくり。
翌日のローマではタンクトップで街を闊歩する女性さえ見かけたほどです。
ただし、この女性はイタリア人ではないはず。
多分、ドイツ人とか、北欧の女性でしょう。

子供の頃に見たヨーロッパ映画やドキュメンタリー番組では、
時々、冬服を着ている人と夏の格好をしている人が同時に街を歩いている
シーンがあって、子供心に「いったい季節は何よ?」 と、不思議に思うことが
よくありました。そして、その謎はイギリス(イタリアに住み始める前に2年ほど
イギリスにいたことがあります)時代に解けました。

初夏のイギリス南部の海岸で日光浴をするイギリス人、ドイツ人、スイス人、
北欧の人の横を、イタリア人やスペイン人などのラテン系の人たちが、
「うぁ〜、風が強くて寒いね〜」などと呟きながら肩をすぼめて歩いている…、
そこではそんな光景をよく目にしました。

北ヨーロッパの人たちは一般に「肌の皮(面の皮ではありませんので)」
が厚いのでしょう。彼等は少しでも陽が射すと、まるで神の恵みとでも
言わんばかりに肌をさらけ出します。
多少の寒さなんて何のその(寒さを感じていればの話ですが…)。
ローマに住み始めた頃、同居していたスウェーデン人の友人たちも
然りでした。

肌の皮の厚さで言えば、日本人はアングロサクソンチームではなく、
ラテンチームに属しますね。
私は「うぁ〜、風が強くて寒いね〜」組みでしたから。
イギリス時代に水着で日光浴をしたのは、
猛暑だった’86年の夏、ロンドンのグリーンパークでの一度きり。
海好き、島好き(イングランドも島ですが…)の私がよく耐えたものです…。

Attico Italia 村本幸枝

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