先日、ナポリにあるカンパニア州の州庁に行ってまいりました。
11時のアポだったので、8:45発ローマ・テルミニ駅発、10:30ナポリ着の電車を
予約してあったのですが、8:30頃テルミニ駅へ着くと小型スーツケースを持つ
人々が右往左往しているではないですか。
いや〜な予感がしたのですが、その予感がまさに的中。「ナポリ行きユーロス
ターはテルミニ駅ではなくティブルティーナ駅から出ます。地下鉄B線は無料
で乗れますので速やかに移動して下さい」の駅構内アナウンスが…。
慌ててティブルティーナ駅まで移動したものの、すでに数本の電車が同駅経由
になっておりここも混乱の状態。駅の職員を捕まえても、「我々も何がなん
だか分からない」の一点張り。
10:30にナポリ駅へ迎えに来ることになっていた州の職員に事情を告げ、結局、
1時間半遅れでナポリに到着。以後、昼食の時間を返上で各部署を駆け巡り、
なんとか帳じりを合わせたのでした。南イタリアの人が働かないというのは嘘
です。彼等も私同様昼食も取らずにずっと付合ってくれました。
帰りの電車は18:30ナポリ・メルッジェリーナ駅発のユーロスター。打合せを
終えたのが出発の20分前で予定の電車に乗れるかどうか、かなり際どいところ。
州の車を運転していたドライバーは「任せておけ」と言わんばかりに、反対車
線に飛び出し対向車線を走行し、車1台がやっと通れる路地を物凄い勢いで飛
ばし、走行中の車のほんの隙間をぬって(その間も右横からはバイクが飛びだし、
前方の車の影からは歩行者が通り抜ける、まさにテレビゲームの画面を見てい
るようでした)、発車2分前に無事私を駅まで送り届けてくれたのでした。
それにしてもハリウッド映画のカーチェーサー顔負けの迫力ある運転には脱帽
いたしました。心臓が弱い人だったら発作を起していたかもしれません。まさに
「ナポリで運転ができれば世界中で運転できる」を目の当たりにした1日でした。
翌日、ナポリの担当者から「無事帰れました?」との電話がありましたが、もし
無事に帰れなかったらどうなっていたのでしょうね。日本のお役所が出した車が
外国からの客を乗せて事故なんか起したら大変ですよね。普通はかなり慎重な運
転になると思うのですが、まあナポリだから許されるといったところでしょうか。